Volume9 運命の人

  Volume9 運命の人

ヨーロッパ音楽、スケール感が大きなスクリーンミュージックの様な曲を作りたいと思ってい
ました。
簡単に曲のイメージを西本明さんにお話しすると、「これはヨーロッパ音楽でスケールがデカ
い曲だな!」直ぐに分かったそうです。そして!受けてたつぞ!と気合いが入ったそうです。
曲が真夜中に届きました。
「これはなんだ!」と興奮して眠れなくなりました。
異次元に入らないとこの歌詞は書けないなと考えていたら、ひとりで北海道に行った友人が人
恋しそうなメッセージを送って来ました。
私も北の大地で 心を拭い去りたいと思っていたので北海道北斗市へ。
「行きたいところへ乗せていくよ」と言われて ずっと前に行ったことのあるトラピスト修道院
に行きたいとお願いしました。トラピスト修道院がたまたま彼女が住んでいた北斗市にあったこ
とをその時に知りました。20年前は銀世界が広がる冬でした。もう一度ここには来たいと思っ
ていました。そして、その願いが叶いました。
海沿いから右に曲がって線路を渡ると 海鳴りのように草が踊るド真ん中に教会へ続く真直ぐな
道。 走っている間 身体が小刻みに震え、神秘的な異空間に舞い込んだようで何故だか涙がとま
らなくなりました。
車を降りて 階段を上がり教会の入り口に辿り着きましたが、コロナ禍で中には入れませんで
した。
これまでの自分の生き方を反省すること、もっと正直に生きていきたい、ごめんなさい、ここ
に来れてありがとうございます…心から思いました。 その時をイメージして忘れないようにと
歌詞に落し込みました。 西本明さんが曲が出来たらアイルランドのケルティック・ミュージッ
クの様な雰囲気、言語でコーラスを付けれたらなと言われたので、すぐさま私は在日アイルラ
ンド大使館に電話。広報担当のアッシュリン・ブレーデンさんが半蔵門にある大使館にお越し
くださいねと寛大なお心で受けてくれました。
アイルランド語の「守っているよ」という言葉を教えてください と 経緯や曲づくりのこともお
話ししました。アッシュリンさんからは、日本語同様に同じ意味でも言葉が幾つもあります 。
音に合う様な、意味に合う様な、ことばを選んでくれました。そして、イントネーションを間
違えない様に録音させて貰いました。
♬suaimneas…suaimneas…suaimneas
コーラスは、私が7パート、西本さんが2パート。そして、アッシュリンさんの声のサンプリ
ングが入っています。
「アイルランドでアイルランド語を話す人も少なくなっている中、アイルランドの言語を入れ
てくれて、ありがとうございます。アイルランドの皆さんにもニュースにします。アイルラン
ドと日本の交流になりますね。」
偶然が重なり、壮大な曲になりました。
ヨーロッパをイメージしていましたが、完成したら、鳥山さんはクイーンみたい!曲も歌詞も
凄い!と!!!
この曲はスピーカーでもイヤホンでもボリュームを少し大きくして、そしてミュージシャンの
魂の音の壮絶感を体感して欲しいです。CDの音源が一番いいかな???
歌詞の中の「抱きしめて」はプロデューサーから噛み付く様に!口を縦にあけて、自分でも出
したことがない様な声で!と言われて出した「抱きしめて」、これは一番の聞かせ処です。
複雑にハモっていたり、ここはどうなっているんだろうと何度も聞いてみて貰って、そうなってい
るんだ!と発見して貰いたいです。
♬胸に稲妻 突き刺さり震え 運命のあなた